こんにちは~。
やっと読みました~!
第164回芥川賞受賞作「推し、燃ゆ」
著者は21歳の現役大学生・宇佐見りんさん。(若い!)
歴代3番目に若い受賞だそうです。
読了後のメモがてら、個人的な感想を徒然なるままに書いていこうと思います。
文藝春秋 3月号
渋いねぇ。。。(´・ω・)
「推し、燃ゆ」は芥川賞ノミネートの段階で既に単行本化されていたので、そちらを買うという選択肢もあったんですが、受賞作が掲載されるときは必ずこちらを買って読んでます。(単行本より少し安いしね笑)
受賞者のインタビューやノミネート作品の選評も読めるし、芥川賞とは関係ない記事も読めるのでお得な感じもします。
大河ドラマ「青天を衝け」主演吉沢亮さんのオフショット(モノクロ)も載ってました。
これを見て、久々に大河ドラマを見ようと思いました。
あと印象的だった記事は、半藤一利さんについての記事。
今年1月に亡くなられてから追悼番組なんかも放送されてましたが、お恥ずかしながらそれまで半藤一利さんという方を知らず…
映画「日本のいちばん長い日」を観たことがあり、あの原作者の方か!と。
今更ながら半藤さんについて興味が湧いております。
今度本を買ってみよう。
「推し、燃ゆ」
**だいたいのあらすじ**
女子高校生の「あかり」は、男性アイドルの上野真幸を応援すること=推すことを生きがいにしている。
しかしある日、その推しがファンを殴り炎上してしまったことから、あかりに少しずつ変化が訪れる。
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物語はいきなり「推しが燃えた。」で始まる。
出だしから衝撃的だし、その後の描写も現実の芸能人の炎上を思い出させるようで、ぐっと物語に引き込まれる。
あかりは生きづらさを感じながらも、徹底的に推しを推すことでなんとか生きている。
学校や家庭でのあかりと、推しを推すことのあかりがとても対照的で印象に残った。
つい自分の10代の頃を思い出してしまう。
あかりほどの生きづらさは感じていなかったが、生きがいに思えるほど何かに熱中していたこともなかった。
生活の中心で絶対だと言い切れる何かがあることが羨ましく感じたが、自分にはそこまで心血を注げるものがなかったからなんとなく今まで生きてこれたのかも、とも思う。
「推しを推すことがあたしの生活の中心で絶対で、それだけは何をおいても明確だった。」(抜粋)
推しがいたから生きづらい中でも、活き活きとできる瞬間があった。
そんな人から「推し」がなくなったらどうなるか。
喪失感や虚無感、不安、焦り、いろいろな感情の中に沈んでしまいたくなるだろうが、現実(家族や学校)は待ってくれない。
なんだか切ないな。
周りと同じように、普通に生きたいのに、できない。
もしかして「普通」に分類される人って、実は少ないんじゃないかと思いたくなる。
あかりの持つどうしようもない苛立ちや切実さは、程度の差はあれど誰しもが持っているものなのかもしれない。
あかりのその後はどうなるのか気になるけれど、もがきながらも生きていくしかないとあかり自身は気づいているように思った。
以上、個人的な感想でした☆
文藝春秋のその他の記事も少しずつ読んでいきます。